何だかお気に入りになった、精華大の卒展
京都精華大学、という大学の存在自体は当然かなり以前から知っていて、近年では日本初のマンガ学部が創設されたことでも有名になりました。 毎年この時期に開催されるここの卒展を見るきっかけになったのは、キャンパスが改装中だったかで、烏丸御池の京都マンガミュージアムを会場として展示が開催されていた時のことでした。 その時はたまたま通りがかったのですが、マンガミュージアムが期間限定無料開放ということで、卒展はまあついでに見る程度のつもりで、ただで入れてラッキーくらいの感じで入館したのでした。 ところが、卒業生の卒業制作作品のレベルがまあ高い。一般文芸書き手だとか言ってもサブカル系も好きだし、琵琶湖ビエンナーレなどの現代アートのイベントなども好きで時々見に行くのですが、展示のレベルとしてはそのようなイベントと遜色のない出来で、すっかり感心してしまったのでした。
創作の栄養補給。新たなサブカルが、今ここから生まれようとしている
マンガミュージアムでの卒展開催はあくまで一時的なことで、その後は叡山電車沿いの、岩倉よりもまだ遠い場所にあるキャンパスで普通に開催されるようになりましたが、その後もほぼ毎年出町柳から鞍馬行に乗って、わざわざ卒展を見に行くようになりました。 主にマンガ学部と、あとデザイン学部の展示を中心に見ていますが、作品を丹念に見たら軽く数時間はかかるでしょう。 今まさに、ここから新しい人たちが生まれようとしている、サブカルにおける最先端の場所、という点では、ラノベを書く人が見に行っても得るものが多いのではないかとも思いますが、いつも色んな感覚を刺激されて、とても楽しいです。 アート・イベントを見に行く時に近い感じもありますが、多くの人に直接的に面白さと言うものを届けようという気迫はこちらのほうが上回っていて、頭の中のエンタメ系担当部門にとっては、カンフル剤的な作用があるように思います。
京都を代表する大学、という認識
去年はコロナで見に行くのを見送ったのですが、今年は人数制限などの対策もされて、展示も余裕を取ってあるようなので見に行きましたが、入退室時のアルコール消毒などもかなり厳重で、これなら問題ないだろうと思いました。 人口に対する大学の数・質という点では特異な位置にある京都という町においても、この精華大はかなり重要な存在になりつつあるように思えます。 京都を代表する、最高峰の大学が京都大学なのは間違いないとして、それとは別の方向で京都を代表する学校なんじゃないかとも思います。学長のウスビ・サコさんも大変面白いお方のようです。 同じ京都にある母校(某私大)も大好きなのですが、ここの卒展に行く度、法学部なんかつまらんかったかな、という気分になります。実際には、経済や法律など実学系も創作と同じくら好きなので、そんなことないんですけどね。 この中途半端さが、人生の方向性をふらつかせてきたような気はしつつ。 いつか、こんな学校で学んでみたいなとも思います。何歳になっても、学生にはなれますからね。
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