マイナージャンルの書き手が、メジャーWeb小説サイト(カクヨム)で活動している理由とは

WEB小説エッセイ

「カクヨム」での活動を選んだ理由、そして現状

 2021年の今は、Web小説の一つの全盛期と言ってもいいんじゃないかというくらい、大手の投稿サイトがいくつも開設されて、人気を競っている状態です。コロナ禍でなかなか出かけるのが難しい、というのも理由なのかもしれません。

 最大手は「小説家になろう」で間違いないとおもうのですが、僕は「なろう」には縁がなく、なろう系と呼ばれるような内容の小説もあんまり読んだことがありません。

 主に僕が活動しているのは「カクヨム」で、恐らくはここが規模的には二番手につけているのじゃないかと思います。
 他にも割と老舗の「エブリスタ」や、最近では「ノベルアッププラス」なども人気みたいですが、こちらものぞいて見たことはあるのですが、投稿まではしたことがありません。

「カクヨム」を居場所に決めたのは、当時はまだ新しめのサイトで、投稿される小説のジャンルも多様に思えたこと、特にSF系の書き手さんが割と多くて、ここならば活動する余地もあるんじゃないかと思ったからでした。

 しかし、「カクヨム」の読者数も投稿者数も伸びてくると、結局は主流の異世界系やラブコメ系ラノベなどが圧倒的な割合を占めるようになってきました。
「カクヨムコン」と呼ばれる年に1度の小説コンテストも、今年の7回目にはとうとうSFジャンルが消滅してしまい、「横浜駅SF」が大賞を獲った第一回の頃とは様変わりしてしまった感があります。
(実際、「横浜駅SF」が大賞を獲れるようなサイトならということで「カクヨム」に参加したのでしたが)

それでもやっぱり、寄らば大樹の陰

 そもそも僕は一般小説の書き手で、Web小説の主流とは全く離れたところでやってきたので、「カクヨム」の変容もまあ仕方がないなあ程度の感じではあるのですが、SFの書き手さんが離れて行くのは残念なところではあります。
 それでも結局まだここを居場所にしているのは、全体の利用者がここまで多いと、たとえマイナージャンルでも読者さまの絶対数はそこそこの数になる、というメリットのほうが大きいと思っているからです。まさに、「寄らば大樹」ってやつです。

 PV数万とか、★四桁とか、そんなのは全く無理ですが、どの投稿作品にも一定数の読者さまがついて下さるし、ジャンル別などであれば各種ランキングに入ることも珍しくはありません。

 カクヨムコンも、最終的な受賞作の方向性としては全く自作とは合わないのですが、それでも参加してみるとほぼ途中選考に通っています。
 一応10倍近くのハードルを超えているわけなので、支持して下さった読者様がそれくらいの数はおられた、というのは充分ありがたいことなのです。

ショッピングモールの軒下で個人商店を続けるように

 そういうわけで、居候というか、巨大なショッピングモールの軒下を借りて細々と個人商店をやっているような感はありつつ、まだ「カクヨム」に留まろうと考えているところです。

 もし、人気作品を出したいなら、異世界、ざまあ、ハーレム、チート、悪役令嬢、NTRなどの要素(数か月単位でこの辺の流行は変わりますので、あくまで2021年12月現在です)を少し入れてやるだけでかなり違うはずなので、一回試してみようかな、ともちょっと思ったりもしますが。どうせパロディにしかならないでしょうね。

トップページに戻る

コメント

タイトルとURLをコピーしました