一般小説を、Web小説サイト(カクヨム)に投稿する際のポイントとは

WEB小説エッセイ

圧倒的に、ラノベが主流となっている状況の中で

 前回の記事でも書いた通り、いわゆるWeb小説の主流は、圧倒的にライトノベルとその派生ジャンルになっています。ラノベ以外、つまり一般小説を投稿する書き手は非常に少数派というのが現状です。

ラノベと一般小説を明確に線引きすることはできないわけで、このような分類に果たして意味があるのかという議論ももちろんあるでしょうが、カラーの濃淡はあるとはいえ、やはり実際に色々読んでいると、両者の違いは存在する、と言って良いかなと思います。

この辺りを論じ始めるとそれだけで大変な字数になってしまうので、そこはとりあえず置いておくとして、とにかく現状として非主流である一般小説を投稿して読んでもらおうとすると、最低限の工夫と言うものが必要となってきます。
そこで、初歩的なポイントについて記しておきます。

長編小説でも、連載一話は辺りの分量は短めに

 Web小説サイト(主に、僕が利用しているカクヨムの例となります)において、例えば数百枚の長編(ネット上では字数で表すのが常識的なので、10万字以上の長編、という言い方のほうが良いかも知れません)を連載するとして、例えば1話を50枚(2万字)分として投稿したとすると、読んでもらうのがかなり難しくなります。これでは、少々長すぎるのです。

 僕の場合、一話は2000~3000字、約5~8枚くらいに抑えるようにしています。

 これでは長編小説として、あまりにもぶつ切りでの連載になってしまうという問題はあるのですが、昔ながらの新聞連載小説は一話数枚くらいですから、工夫のしようはあると思います。

 ちなみに、僕のカクヨムでの最新連載作(2021年時点)である「南方深部における、ゼロ・コーネル氏の仕事と冒険」は最初から一話6枚程度という形で全五十数話の長編を書き、連載を行いました。
前作に当たる「メトロポリタン・ストーリーズ」が、同じ世界を舞台とした50作の連作掌編という形式のものだったので、その際の経験を一部生かすことが出来たと思います。

改行や空白行を多すぎるくらい多めに入れる

 一般小説(特に、文学寄りのもの)においては、一行空きなどの空白行は必要最低限だけ使い、場面の切り替えなどは文章そのもので表現すべきという考え方も見られますが、Web小説では全く違います。
 一文一文をできるだけ短めにして改行を多用し、こまめに空白行を入れる、というのがほぼ常識的なスタイルではないかと思います。

 スマホなどの画面上で気軽に読むには、このようなスタイルのほうが読みやすいのは実際確かで、そんな書き方で重厚感が出せるか、という点については、そういうフォーマットのものだと最初から割り切って書く、というのが答えになるでしょう。要は、文章上の工夫の問題になってくるのではないかと思います。
(と言いつつ、実際に僕の投稿しているものは、比較的改行などは少なめの部類に入るかなと思いますが)

そんなこと知ったものか、というのも当然あり!

 読まれやすさ、という点からは、以上のような工夫をしたほうが有利だと思いますが、そんなこと知るか、と自分のスタイルで投稿されている方も当然おられます。
 自由な文学形式である小説で、どんなスタイルで投稿しようが、とやかく言われる筋合いはないというのは、僕も正しいと思います。PVを稼ぐことにどれだけの意味があるのか、という考え方もあるはずです

 ただ、何も分からずに投稿するよりも、そこがどういう場なのか、「理解したうえで従わない」ということ自体に意味があると思うので、このような解説を書いてみました。
 いくらかでも、お役に立てれば幸いです。

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